在留資格(ビザ)の更新や永住許可、帰化申請において、「素行が善良であること」は最も重要な審査要件の一つです。
素行要件は、単に「犯罪を犯していないこと」だけでなく、日本社会の一員として責任を果たしているかを総合的に判断されます。
具体的には、交通違反や犯罪歴、健康保険・年金への加入状況、税金の納付状況などが細かくチェックされます。
この記事では、それぞれのチェックポイントについて、どの程度審査されるのか、OK・NGの具体例、事前に確認する方法をわかりやすく解説します。
1. 交通違反:どこまでチェックされるのか?
交通違反は軽微なものでも、繰り返すと「素行不良」と見なされる可能性があります。
- 審査対象:おおむね過去5年分の交通違反歴
- 過去数年で1~2回程度の軽微な駐車違反
- 単発の速度超過(軽度)で罰金刑になっていないもの
- 飲酒運転、無免許運転、ひき逃げ
- スピード違反による重大事故
- 駐車違反や一時不停止を繰り返し、違反点数が累積している場合
2. 犯罪歴:最も厳しくチェックされるポイント
犯罪歴は在留資格の審査において最重要項目です。
- 審査対象:日本国内だけでなく、海外での犯罪歴も対象となる場合あり
- 前科・犯罪歴が全くない
- 窃盗、暴行、詐欺などで罰金刑以上を受けたことがある
- 少年犯罪でも重大事件の経歴がある
3. 公的義務(保険・年金)の履行状況
日本では、外国人であっても国民健康保険・社会保険・国民年金への加入義務があります。
- 審査対象:加入義務がある期間すべての保険料納付状況
- 社会保険・国民健康保険に適切に加入し、滞納がない
- 年金を正しく納めている(免除申請をしている場合も可)
- 加入義務があるのに未加入
- 保険料や年金を長期間滞納
4. 公的義務(税金)の納付状況
税金の滞納は、永住許可や帰化申請の不許可理由として非常に多いポイントです。
- 審査対象:過去5年程度の所得税・住民税・消費税など
- 住民税・所得税を納期限内にきちんと納めている
- 給与所得者で会社から源泉徴収されている場合(基本的に問題なし)
- 所得税・住民税を長期間滞納
- 納税証明書で未納が判明するケース
- 個人事業主や経営者で納税証明書の提出ができない
5. ご自身の状況を確認する方法(セルフチェック)
申請前に自分の状況を把握しておくと、不許可リスクを大幅に減らせます。
- 交通違反歴:自動車安全運転センターで「運転記録証明書」を取得
- 犯罪歴:本人が直接確認するのは難しいが、申請時に入管が照会
- 保険・年金:役所や勤務先人事、年金事務所で確認可能
- 税金:市区町村役場や税務署で「納税証明書」「課税証明書」を取得
6. よくある質問(Q&A)
- Q1. 駐車違反を3回してしまった。永住は無理?
-
→ 単発の違反なら問題ないことが多いですが、繰り返すと不利。納税・保険状況が完璧なら許可の可能性は残ります。
- Q2. 年金を免除していた期間は不利になりますか?
-
→ 免除申請を正式にしていれば問題ありません。未納とは区別されます。
- Q3. 過去に税金を滞納してしまったが、今は完納している。大丈夫?
-
→ 過去の滞納も審査対象になりますが、完納証明があればプラス評価につながります。
まとめ:素行要件は「日常の生活態度」そのもの
在留資格・永住許可・帰化申請における素行要件は、日本での生活における信頼性のバロメーターです。
- 軽微な交通違反でも繰り返せば不利
- 犯罪歴や税金・保険の滞納は致命的
- 事前に証明書を取り寄せてセルフチェックを推奨
もし不安がある場合は、行政書士などの専門家に相談することで、申請前にリスクを洗い出し、改善できる部分は対策できます。
当事務所では、お客様一人ひとりの状況を踏まえ、最適な申請戦略と必要書類の整備をサポートいたします。
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